ボクの書評
あんと、アナタの肥満にまでちょっかいを出しているという体内細菌群団。その町内細菌群団のハーモニーが崩れた結果が、太鼓腹やち笹団子腹を作り出す? そんなバカな!! でもその他の情報はおもしろく読めますね
「あなたの体は九割が細菌」 ← バイ菌野郎(ほめ言葉)
名探偵Monkが異常に恐れる細菌なのだが、小さいMonkさんはあちこちに見られますね。 バイ菌恐怖症(自分がそもそもバイ菌野郎なのに 爆)
近代医学がこれほどモテモテになったのは、タブン「抗生物質の発見」だったのでは?
それほど、効いた効いた・・・ぶんぶんぶんはちがとぶ~~♪
ところが・・・・・だ。
その抗生物質がどんどん効かなくなって来たのである。
虻蜂取らず
それでもやめられないとまらない~~~こうせいぶっしつ
お医者さんも患者さんも、もっと賢くなりましょうよ( オマエが言えるか!)
ところで、そのやめられないとまらない抗生物質ですが
「安易に使うと危険」と言うのですよ、マッタク。
この本の要約をようやく見付けましたので磔にしました。
「安易に使うと・・」となっていますね
じゃあ、
安易に使わないとダイジョウブ¥ ・・・?
それはこれから人類が体験して確認できるでしょう。
「その前にカン働きをせねばな」 (鬼平談)
体験して理解するか、体験する前に理解して避けるか、底が問題だ。(キケヨゴール談)
以下転載
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抗生物質を安易に使うと危険!人体の9割は細菌でできている
『あなたの体は9割が細菌――微生物の生態系が崩れはじめた』
要約者レビュー
『あなたの体は9割が細菌――微生物の生態系が崩れはじめた』
アランナ・コリン(著)矢野 真千子 (訳)
343ページ
河出書房新社
2000円(税別)
本書『あなたの体は9割が細菌』の著者であるアランナ・コリンは進化生物学者だが、もともと微生物の研究をしていたわけではなく、専門はコウモリのエコロケーション(超音波の反射によって物体の位置を知る能力)だ。ある時、著者はフィールドワークに出かけたマレーシアでダニに噛まれた際に熱帯病に感染してしまい、その治療のため大量の抗生物質と数年間の月日を費やした。しかし、完治した後も皮膚の発疹や胃腸の障害など別の不具合に苦しめられるようになったという。その原因を探る中で、抗生物質がもともと体の中にいた細菌まで殺してしまったのではないかという仮説を持ち、調査を行ったことが本書を執筆したきっかけだ。
我々の体には100兆個の微生物が住んでいるが、それがどれほど重要な存在かはあまり知られていない。体内の微生物生態系のバランス崩壊が自身の健康に与える影響や、健康を維持するために微生物に対して何ができるかを知っておくことは決して損ではない。私たち人間の進化の歴史は微生物と共に刻まれてきた。ヒトゲノムの解読によって私たちの「ヒト」の部分についてはかなり理解が進んできたが、それだけではなく、「微生物」の部分まで理解して初めて100%理解したと言えるのである。
本書は一般の人にもやさしい平易な言葉で書かれており、生物学の知識がなくても興味を持って読み進めることができるため、世界19ヵ国でベストセラーとなったこともうなずける。難しくて分からないのではないかという先入観を取り払って、ぜひ手に取ってほしい。(山下 あすみ)
本書の要点
(1) 私たちの体を構成しているもののうち、ヒトの細胞は10%しかない。残りの90%は細菌であり、人体から微生物がいなくなったら私たちの生活は成り立たない。
(2) 肥満やアレルギー、心の病気などは「二一世紀病」と呼ばれるが、これらの原因を探っていくと、人体の中の微生物の存在がクローズアップされてくる。
(3) 有益な微生物を増やすことは健康への第一歩だ。食生活の改善や出産方式、授乳方法などを見直すことにより、私たちは微生物を「選択」することができる。
2017.6.19
抗生物質を安易に使うと危険!人体の9割は細菌でできている
『あなたの体は9割が細菌――微生物の生態系が崩れはじめた』
ヒトゲノムの解読によりヒトの遺伝子への理解は進んできたが、それは私たちの体を構成する細胞の数でいうとほんの10%ほどの部分でしかない。残りの90%はマイクロバイオータと呼ばれる100兆個の共生微生物から成るが、その研究はまだ途中段階だ。
人体のうち外界と接しているのは皮膚だけではない。消化管など私たちが体内だと思っている場所も「外側」であり、微生物の棲息地となっている。中でもその多くを抱えているのは腸であり、腸の中には常に肝臓と同じ重量に相当する1.5キロの細菌がいるという。
腸内細菌は人が食べるものを食べているため、腸内細菌の組成比は人によって異なる。腸から出てくる糞便の中身は食物の残骸というよりほとんどが細菌で、そこから見つかる細菌はその人の健康状態や食生活をよく表している。健康な人とそうでない人のマイクロバイオータを比較することで、様々なことが分かってきた。
◇四つのイノベーション
人類はこれまで、天然痘やコレラやペスト、麻疹や風疹など様々な病気と闘ってきた。そして十九世紀から二十世紀にかけ、医療や公衆衛生について四つのイノベーションが起きた。それは予防接種、医療現場の衛生習慣、水質浄化と、抗生物質だ。これらの誕生により、人類は感染症の脅威から遠ざかることができた。
そのかわり、花粉症や肥満、うつ病などそれまでなかったような病気が過去六十年間に次々と出てきている。これらは「二一世紀病」と呼ばれており、あまりにあちこちで見られているために私たちはそれが普通だと思ってしまっているが、実は普通ではないのである。
◇二一世紀病を疫学的に問うてみる
二一世紀病に共通するものは何かと考えたとき、まず浮かび上がるのは免疫系だ。アレルギーも自己免疫疾患も免疫系の過剰反応である。そして次に浮かぶのは消化器障害だ。自閉症の患者は慢性的な下痢に悩まされているし、うつ病と過敏性腸症候群は連動して起こる。肥満も腸内を通過する食べ物が起源だ。
また、かつて感染症は人と人との接触を通じて広まったが、肥満や自閉症、アレルギーや自己免疫疾患はみな欧米で流行している病気だ。これらの国は地理的に接触しているだけでなく「豊か」だという共通点もある。最近では新興国や途上国でも近代化に伴って拡がっている。また、時期的にはどれも一九四〇年代にはじまったと言われている。二十世紀の半ばに何かが変わったのは間違いない。現代の欧米式の豊かな暮らしはなぜ、私たちを二一世紀病へといざなうのだろうか。
【必読ポイント!】
◆あらゆる病気は腸からはじまる
◇カロリー計算で体重コントロールはできない
地球上の成人の三人に一人は過体重で、九人に一人は肥満だ。欧米では三人に二人が過体重で、その半分は肥満だ。なぜこんなことになってしまったのだろうか。世の中ではさまざまなダイエット法があるものの、確実に痩せられる方法は今のところ外科手術により胃を小さくする方法しか見つかっていない。
マイクロバイオータの研究者によると、同じ量の餌を与えても、太ったマウスは痩せたマウスより多くのカロリーを吸収しているという。それらのマウスの腸内細菌を調べると、細菌の組成比に特徴があることが分かった。摂取カロリーはどれだけ食べるかでなく、腸内細菌がどれだけ分解し、腸が吸収するかによって決まる。
◇心を操る微生物
ある少年は、一歳のときに耳に感染症ができ、抗生物質で治療を行った。それまでは健康体で育ったものの、治療中からよく下痢をするようになり、奇行も目立つようになった。二歳になるころには重度の自閉症と診断された。
生まれたときには正常だったのにそれはおかしいと感じた母親は、いくつもの文献や論文を読み漁り、息子は抗生物質で体内の細菌を殺している間に破傷風菌に感染してしまったのではないか。そして破傷風菌が腸に入って下痢を引き起こすだけでなく、何らかの形で脳にも達したのではないだろうかとの仮説に至った。
何十人も断られた後にその話を信じてくれる医者をなんとか見つけ出し、破傷風菌を殺す抗生物質を投与してみたところ、なんと少年は正常な状態を取り戻したのである。自閉症だけでなく、統合失調症などと診断される病気も腸内細菌の組成比が影響しているという研究結果が出たのはごく最近のことだ。
◇「衛生仮説」の不備
花粉症をはじめとするアレルギーも二一世紀病のひとつだが、その原因はまだ特定されていない。衛生水準の向上により昔に比べて免疫系の出番が減ったため、力を持て余した免疫系が花粉のような無害なものまで攻撃するようになった、というのが「衛生仮説」であり、現在の世の中で支持されている。
しかし、この仮説には弱点がある。病原体や寄生虫が不在のとき、他に免疫系の標的になりそうな微生物はたくさんいるのになぜ花粉が標的になってしまうのかということだ。ひとつ言えることはヒトの免疫系も単独に進化してきたものではなく、微生物と共に育ってきたシステムだということだ。つまり、微生物生態系のバランスが崩れると免疫系のバランスも崩れてしまうのである。「衛生仮説」ではなく、二一世紀病を抑えるためには微生物の力が必要だという説を唱えるべきときがきた。
◆微生物生態系への理解を深める
◇抗生物質が微生物集団の構成を変える
二十世紀の初めにフレミングがペニシリンを発見して以来、抗生物質が我々を感染症の危機から救ってくれたことはもはや説明するまでもないが、抗生物質は体内のマイクロバイオータに対してはどのように寄与しているのだろうか。
抗生物質は感染症を引き起こしている細菌だけでなく、関係のない細菌まで大量破壊してしまうことがある。先に述べた自閉症児の例以外でも、過去に抗生物質を処方されたことのある子どもは過体重になりやすかったり、喘息やアトピー、花粉症になりやすかったりといったデータもある。もちろん、抗生物質のすべてが「悪」というわけではない。無数の命を救い、多くの苦しみを防いできた抗生物質だから、そのメリットとデメリットを天秤にかけてから使うか使わないかを決めるべきだろう。
◇微生物に必要な餌をやり忘れていないか
肥満の原因を探るために、何を食べたかではなく腸内細菌の組成比を知る必要があることは先に述べたとおりである。アフリカの僻地の子どもと先進国の子どもの食生活を比較すると、目立つのは先進国の子どもの食べる脂肪と糖の多さだ。しかしどれだけ調べても、脂肪や糖を食べる量と体重の増加の関連性は見つからなかった。
そこで改めて二地域の子どもの食生活を比べると、摂取量が明らかに違ったのは食物繊維だった。アフリカの僻地の子どもの摂取する食物繊維は多く、先進国の子どもは少ない。アフリカの僻地の子どもは食物繊維を分解する腸内細菌を数多く持っており、この細菌の組成比が体重の増減に影響を与えていることが分かった。
◆産声を上げたときから
◇産道にいる微生物
微生物は我々の遺伝子に組み込まれているものではない。微生物との共生は人間に利益をもたらすが、その微生物はどうやって子孫に受け継がれているのだろうか。子宮内部の羊水に浸かっているとき、胎児は無菌状態にある。しかし、破水と同時に外界との接触が始まり、産道を通るときに微生物のシャワーを浴びる。
新生児の腸内細菌の構成は、母の膣内と最も近い。大人の腸内と違い、病原体を殺す役割をする乳酸菌の割合が高い。ヒトは赤ん坊を守るため、膣に大切な微生物を待機させておくよう進化してきたのだ。先進国ではお産の三割程度が帝王切開で行われるが、帝王切開で生まれた子は感染症やアレルギー、さらには自閉症や肥満になりやすいというデータもある。もちろん帝王切開は緊急時には必要となる大事な出産手段だが、子どもの健康上の影響についても知っておきたい。
◇母乳の中にいる微生物
オリゴ糖を含む食品は大人の食事には必要ないが、出産直後の母乳にはオリゴ糖が含まれている。これは赤ん坊の腸内にはオリゴ糖を特殊な酵素に分解して免疫系を発達させる細菌がいるからである。赤ん坊の腸内細菌はとても不安定なため、出産直後には母乳が欠かせない。そして、赤ん坊の成長に応じて母乳に含まれるオリゴ糖の含有量は減っていく。
また、母乳には母親の腸内にいるのと同じ細菌も含まれている。血液を通して細菌が腸内から母乳に移動しているのだ。さらに驚くべきことに、母乳の成分は出産方式によっても違う。陣痛を経験した母親の母乳は、陣痛が始まる前に計画的な帝王切開で出産した母親の母乳よりも微生物が豊富なのだという。
では、粉ミルクで育つ赤ん坊はどうなのだろうか。粉ミルクで育つ赤ん坊は感染症にかかりやすい。乳幼児突然死症候群で死亡するリスクも二倍だ。そして、皮膚炎や喘息、過体重にもなりやすい。
我々は、粉ミルクよりも母乳の方がいいということは感覚的に分かっているものの、母乳をあげないとどうなるのかについてはあまり知らない。子どもに受け渡す遺伝子を変えることはできないが、受け渡す微生物は選ぶことができるということをもっと考えるべきだろう。
◆微生物生態系を修復する
◇微生物は補助食品として補充できるのか
ここまで読めば誰もが自分の腸内のバランスを整え、いい微生物を保有したいと思うだろう。そのためには何をすればいいだろうか。ひとつにはプロバイオティクスと呼ばれる細菌を口から摂取するという方法がある。スーパーでよく目にするヨーグルトがいい例だ。
ヨーグルトを食べるといい影響があるかと聞かれると答えはイエスだが、目に見えるほどではない。ヨーグルトに含まれる最近は一〇〇億個ほどだが、腸内細菌は一〇〇兆個もある。また腸内細菌は種類も豊富なので、ヨーグルトに含まれる限られた細菌が影響を与えるのは簡単ではない。
◇他人の糞便を分けてもらう
抗生物質の治療により腸内細菌が死滅してしまったような場合はどのように修復すればいいだろうか。そんな場合にいま注目を集めているのが、糞便移植だ。想像するとほとんどの人が顔をしかめるだろうが、他に方法がなく、瀕死の状態の人はどんなことでも試したいと願う。
実際に、糞便移植によって劇的に回復をしたケースは数多くある。しかし、移植は誰のものでもいいというわけではなく、持病がないなどという輸血と同様の条件のほか、過去に抗生物質の治療を受けていないという厳しい条件もある。欧米では適合する人物は1%もいないと言われており、理想のドナーを探すのはまだまだ困難な状況だ。
一読のすすめ
肥満など、現代の病気と言われるものの原因について考えたことはあるだろうか。生活習慣や遺伝はよく言われる二つであるが、体内に抱える微生物が影響を与えているというのはこれまであまり考えてこられなかった三番目の原因としてよく認識しておきたい。本書に出会ったならば、あなたもきっと自分の「ヒト」の部分だけでなく「微生物」の部分にも目を向けるようになるだろう。
2017.6.19
抗生物質を安易に使うと危険!人体の9割は細菌でできている
『あなたの体は9割が細菌――微生物の生態系が崩れはじめた』
◆微生物生態系を修復する
◇微生物は補助食品として補充できるのか
ここまで読めば誰もが自分の腸内のバランスを整え、いい微生物を保有したいと思うだろう。そのためには何をすればいいだろうか。ひとつにはプロバイオティクスと呼ばれる細菌を口から摂取するという方法がある。スーパーでよく目にするヨーグルトがいい例だ。
ヨーグルトを食べるといい影響があるかと聞かれると答えはイエスだが、目に見えるほどではない。ヨーグルトに含まれる最近は一〇〇億個ほどだが、腸内細菌は一〇〇兆個もある。また腸内細菌は種類も豊富なので、ヨーグルトに含まれる限られた細菌が影響を与えるのは簡単ではない。
◇他人の糞便を分けてもらう
抗生物質の治療により腸内細菌が死滅してしまったような場合はどのように修復すればいいだろうか。そんな場合にいま注目を集めているのが、糞便移植だ。想像するとほとんどの人が顔をしかめるだろうが、他に方法がなく、瀕死の状態の人はどんなことでも試したいと願う。
実際に、糞便移植によって劇的に回復をしたケースは数多くある。しかし、移植は誰のものでもいいというわけではなく、持病がないなどという輸血と同様の条件のほか、過去に抗生物質の治療を受けていないという厳しい条件もある。欧米では適合する人物は1%もいないと言われており、理想のドナーを探すのはまだまだ困難な状況だ。
一読のすすめ
肥満など、現代の病気と言われるものの原因について考えたことはあるだろうか。生活習慣や遺伝はよく言われる二つであるが、体内に抱える微生物が影響を与えているというのはこれまであまり考えてこられなかった三番目の原因としてよく認識しておきたい。本書に出会ったならば、あなたもきっと自分の「ヒト」の部分だけでなく「微生物」の部分にも目を向けるようになるだろう。
評点(5点満点)
*評点基準について
著者情報
アランナ・コリン(Alanna Collen)
インペリアル・カレッジ・ロンドンで生物学の学士号と修士号を取得したのち、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンおよびロンドン動物学協会で進化生物学の博士号を取得。『サンデー・タイムズ・マガジン』誌やウェブサイト「ARKive.org」に寄稿し、ラジオやテレビのコメンテーターも務める。これまでに数本の科学論文を執筆しているが、本書が初の著書となる
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音声読み上げはこちら
人体の九割は細菌(3)