今回は病気症状の解剖 【掻 痒 苦】
要するに痒みの苦しみのことです。
あれ、なんて読むの?
そうようく
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掻 痒 苦(そうようく)
掻痒苦は痛みに比して侮り難い苦痛である事は誰も知る処である。
原因は勿論薬毒然毒及び食事中毒の三種であり、一般に知られているものとしては彼の疥癬、及び蕁麻疹である。
此原因は主に前者は然毒、後者はカルシューム注射、ヨード剤等である。
疥癬は種痘による陰化然毒の浄化作用であるから、天然痘が急性なるに反し、之は慢性天然痘ともいうべきもので、短きは数ヶ月、長きは数ヵ年に及ぶものさえある。
又蕁麻疹に対し、よくカルシュームの注射を行うが、一時的効果はあるが、時を経て必ず増悪再発するのである。
又他の目的によってカルシューム注射を行う場合も時を経れば必ず蕁麻疹が発生するが、この病気は放任して置けば必ず治癒するのである。
蕁麻疹にも種類があり、普通は無数の微粒が皮膚面に表われるが、斑点、地図型等のものもあり、最初は紅色を呈するが、治癒するに従い黒色に変ずるのである。勿論紅色時掻痒苦があり、黒色になるに従い、掻痒苦は消滅する。之は疥癬も同様である。
次に、或種の注射及びアンチピリン中毒、魚肉中毒等何れも蕁麻疹的症状を呈するが、之等は一時的で軽きは一、二日重く共数日にして治癒するのである。
但し、アンチピリン中毒のみは予後黒色の斑点を貽(のこ)し、それが数年に及ぶものさえある。
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簡単にして奥義ですね。
ひと言で言えば、皮膚から排毒される時に「痒み」が伴いますよ。と言うこと。
しかし、その痒みはバカにならないというのは体験者でないと分からないですね。
すべては内に在る毒素、有害物が外に出る過程の現象ということです。
それが、遺伝的(親からの毒素を譲り受ける)毒素か、生まれた後で入った後天的毒素かの違いはありますが、どちらにしてもその毒素の性質と量により浄化作用の形が異なるわけです。
中には何時までも皮膚に黒色などの斑点を残すほど、強い毒素もあるのですから、毒素とはいかに凄いものかと分かりますね。
当時の時代に書いた論文ですから、今現在「カルシウム注射」など行われているかどうかはわかりませんが、いずれにしても浄化作用停止の手段に過ぎないのです。
天然痘も古い遺伝毒素として皮膚を通して排泄されるのですが、その痕跡が無残に残り、しかも死亡率が高かったという事で嫌われたものでしょうね。
それが自然に消滅していったようですが、その後はどうなったかというと疥癬という形で浄化作用が発生していたようです。
現在は普通にはあまり聞かないような病名ですが、昔はけっこうあったようです。
それから結核、結核が減ってきたら癌というように、浄化作用の形は違っても毒素のある限りは浄化作用が起こるようになっているわけです。
ジェンナーの実験後も天然痘にかからなかった子ども達のうち大人になって結核で死んだ者が多かったそうですし、牛痘をしなくて天然痘にかかった子ども達が幾人か死んでも残りは結核にもかからず長生きしたという話がありますね。
やはり、出すものは出さないといつかそのタネを宿している内は浄化されるのが人間という生き物なのでしょう。
いくら痒くて辛くても、出し切る事が根本的解決というわけです。
ステロイド剤が一時は救世主のごとく思われた時代がありましたが、結局は転じて悪魔の処方箋のようでしたね。松本清張の小説でもありましたが。
よく効く薬ほど毒性が強いという。
最終的には麻薬中毒患者が禁断症状を嫌って廃人になるまで止めないか、途中で気づいて痒みの苦しみに耐え抜くかの決断が待っているわけですね。
ほんと、痒みというのは苦しい。
世の中に罪があるとすれば、この痒みの事かと思うほどつらいものでしょう。
痒み無しで浄化作用を通過出来ればなと思うばかりです。
しかし、浄化作用に苦しみがなかったら
人間は好き放題に生活して飲み食いしますし、毒性物にも気を遣いませんね。
やはり、懲りないとダメなんですよ(苦笑
浄化作用に苦痛が伴わないと、また繰り返す日々の生き方・・なんてね。
しかし、その苦痛をみんなが嫌がって医学と言う学問を創り上げて、ひたすら浄化しないようにしてきたのです。
そして、いまの人間がその代表として浄化をしなければならない。
浄化をしなければ人類は生き延びられない・・・そんな究極な時期に入ってしまったのかも知れません。
そのような身体も自分が先祖だったときに仕入れたのかも知れませんから、もうあきらめて浄化作用を引き受ける時がきたようです。
それしか道がないと分かるまでは、薬毒で一時延期をして最後は一挙に来るのを覚悟してやるのも人間は自由だということです。
子どものアトピーなどは親の分を引き受けているのですから、親も苦しむわけです。
それが簡単に止められないのは長年治さない医療にかかってようやく納得出来るのでしょうが。
ああ、病気の苦痛は嫌だ。だが病気をしないと解消出来ない。
なんというジレンマでしょうか(苦笑