音声読み上げ新しい病気 新しい病気 エイズ、オキシキノール
ーーーーーーーーーー以下引用ーーーーーーー
新しい病気 追補 ↑ ●エイズ現代医学は科学ではない、果てることのない哲学論争、あるいは直感的談話にふさわしい宗教なのだ、という点をこれ以上証明する必要があるとすれば、最近ではエイズを例に挙げるのがもっとも分かりやすいだろう(ただし、せめて研究予算獲得の口実のための論争、談話ではないとしておこう)。
エイズについてひとつだけ確かなのは、エイズが新しい病気であるという点である。あとは、すべてまだ論争中である。次に引用するのは、八五年十二月二十日付『ガーディアン』の「疑惑の細菌」と題する記事である。
ある医師によれば、エイズの流行は、失敗に終わった生物戦研究(微生物を戦争兵器として利用する研究――訳注)がその原因ではないかという……。
以前、ミドルセックス病院の性病科コンサルタントで、現在はハーレイ通りで開業しているジョン・シール博士が昨日発表したところによれば、アメリカあるいはソ連が、羊に感染症をおこすビスナ・ウィルスと呼ばれるウイルスからエイズウィルスを作り出したのではないかという……。
シール博士のこの主張はモスクワ放送にヒントを得たものだという。そのモクスワ放送は、エイズウィルスがCIAと米国防省の行なった秘密実験で作り出され、ヒトがこれらのウィルスに感染させられていた、と述べたという……。
ここ数年の間に、世界各地でエイズに関する記事や書物が洪水のように出版された。しかしそれらは混乱を収拾するどころかかえって激化させている。
八五年十二月号『ディスカバー』に載った、ジョン・ラニョンとサナ・シワロップの長文の記事の一部である。
エイズは新しい病気だと言われるが、それは欧米の人々にとっては新しいということらしい。
最近明らかになってきたのは、アメリカで最初の患者が発見されるより少なくとも一〇年前に、アフリカではエイズウィルスが存在していたこと、またこのウィルスは五万年も前からサルには存在したウィルスの進化したものであることなどである。
この文章の最後の方は、「科学記者」という人種がどのような無責任な当てずっぽうでも平気で言ってのけるという良い証拠だろう、盲目の国ではひとつ目でも威張れるのである。それにしてもこのような発言の情報源は何なのだろうか何もない。
古代ギリシャのホメロスは『イリアス』『オデッセイア』を書いた時、『ディスカバー』の物語作家よりもはるかに信頼に値する情報源によっていた。さて『ディスカバー』の続きである。
マサチューセッツ州サウスボーロにあるニューイングランド霊長類センターで、実験用アカゲザルが、エイズに似た奇妙な病気で檻の中で死に始め、死んだサルから、ある種のサルウィルスが発見された。どのようにしてこのウィルスがサルの群に入り込んだのかは不明だったが、檻の中での感染経路についてはこう推測したサルはグループで檻に入れられると、ホモセクシュアルおよび異性間での性関係を持ち、さらに尿のかけ合いなどを頻繁に行なう(サルを一匹ずつ別の檻に入れると発病率が下がった)。
八五年十一月二十一日付『インターナショナル・ヘラルド・トリビューン』の「新しいサルウィルス、エイズと関連か」より。
――他のサルからも関連したウィルスが発見されている。そのひとつがSTLV-3と呼ばれるウィルスで、軽いエイズに似た症状をおこすことで知られている。今回、このSTLV-3の新しい変種が七匹のミドリザルから分離された。ハーバードのP・J・カンキおよびマックス・エセックス、タフト大学医学部のJ・アロイらは、ミドリザルが、経ロポリオワクチンをはじめとする各種のヒト用ワクチン、薬品生化学研究、病気の診断などに広く使われていることから、今回の発見について懸念を隠さない。
フランスの『アクション・ゾーブイル』に載ったグスタフ・マシュー博士の記事より。
一九六九年にカリフォルニア州デイヴィス霊長類センターで遺伝実験に使われていたサルの四〇パーセントがエイズに似た病気で死ぬまでは、何ごともおこらなかったのだということを思い出していただきたい。ではこれらのサルに行なわれていた遺伝実験とは何だったのか――レトロウィルス操作と言われる実験だったのである。この操作で「ニューモシスティス・カリニ」と呼ばれるウィルスが作り出され、エイズが誕生したのである。このウィルスは何も知らない研究所の従業員によって外部に持ち出され、世界中に広がった。
実験に使われていたサルの一部が故郷アフリカに戻された可能性もあるが、その点については我々には分からない(あるいはウイルスに感染したアメリカ人が無意識のうちにアフリカに病気を持ち込んだのかもしれない)。いずれにせよ、アフリカのザイールで、エイズが数例発見されたのが七一年より前でないのは確かである。そしてロサンジェルスでエイズパニックがおこったのが八一年だった。
この結論はごく簡単である。エイズが実験室内で作り出された病気だということである。もし動物実験というものが存在していなければ、エイズという人間の発明もあり得なかっただろう。
似而非科学がレトロウィルス実験「材料」にアフリカ産のサルを使わなければ、「ニューモシスティス・カリニ」は誕生せず、人間はエイズに苦しめられることがなかっただろう。
エイズも動物実験室の産物であるという上記のような告発は、今のところまだ発表されたばかりだが、近い将来、動物実験ロビーやその関連勢力の猛反撃に会ってたたき潰される運命にあるのは目に見えている。しかし、サリドマイド、DES、スモン、ベンデクティン、オラフレックスなど、似而非健康機関によって生み出されたすべての薬害の場合を思い出していただきたい。当初はその告発に対し、動物実験側から激しい反駁が行なわれたが、やがて告発側の正しさを認めざるを得なくなったのではなかったか。しかも、その間にも、動物実験側は、世間の目を他の問題の方に向けさせようとしたり、今にも実現しそうな「突破口」の甘い夢を見させようとしたり、必死のあがきを続けていたのである。
八四年四月三日付『ガーディアン』「製薬会社、示談に応ず」より
ERスクイブ社に対しおこされていたハルキノール薬害の損害賠償請求が示談により解決した。
示談の内容をいっさい公表しないというのが条件である――ハルキノール(同社商品名はクイザリン〉はクリオキノール同様、ハロゲン化ヒドロキシキノリンの一種である――これらは腸で吸収され、神経系に著しいダメージを与え、麻痺や失明などをおこす。時には死に至ることもある…。
本書の「オキシキノール」の項で、スイス・チバ・ガイギー社がオキシキノール/クリオキノール製品(メクザフォルム、エンテロ=ヴイオフォルムなど)の有罪を認めようとせず、消費者に責任をなすりつけ、この売れ筋商品をあくまで市場に出し続けようとしたことはすでに述べた。しかしオキシキノールの有罪を立証する証拠が次々と明らかになるにつれ、この強力な多国籍企業も前言を翻さざるを得なくなった。
そこでチバ・ガイギーは五年以内にオキシキノール製品を回収すると発表した。しかしオキシキノール被害者やその遺族のおこす裁判の件数は膨らむ一方で、会社側は回収時期を早めざるを得なくなった。が、辛くも在庫品をすべて売りさばくだけの猶予は残した。
スイスの新聞『ベルネル・ツァイトゥング』(八四年十一月二十七日付)より。
総合化学会社チバガイギー(本社バーゼル)は、全世界でのメクザフォルムおよびエンテローーヴイオフォルムの販売を来年三月で中止する意向である。
ーーーーーーーーーーーー引用終わりーーーーーーーーーー
エイズについてはかなり驚きの情報が出てきていますが、この本は1985年までの資料です。