政府と結託などされたら、わしらどうしようもないじゃないか!!
と息巻いてもショウガナイけど。
まあ、あちらの国の話なのでわれらニッポン!アチャチャ~♪国はだいじょうぶ・・・でしょうね。
転載元「世界医薬産業の犯罪」
新しい病気●オキシキノール(キノホルム)●DE
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音声読み上げmp3 世界医薬産業の犯罪 part1
新しい病気
↑●オキシキノール(キノホルム)
強大な企業と政府とが結託して、国民の健康悪化をもくろむ組織的陰謀は、今や日に日に巨大化している。
一方では、「新薬」(とは言っても、実は、使い古された薬を、組み合わせを変えラベルを新しくして、売り出しただけのもの)は、放っておいても自然に治ってしまう病気以外の病気は治せない、
いやそれどころか、数年前までは存在すらしなかった新しい病気を作り出している、という事実が明らかにされだしてもいるのである。
一九七八年八月、日本からのニュースである。
東京地方裁判所は、製薬会社三社および国に、神経系統の新しい難病を引きおこすオキシキノール(クリオキノール)を含む薬品を販売したとして有罪判決を言い渡した。
いわゆるスモン(亜急性脊髄視神経症)裁判である。
判決は、タケダ薬品、日本チバ・ガイギー、田辺製薬の三者と厚生省に対し、三二億五〇〇〇万円(約一七〇〇万ドル、五〇〇万ポンド)の補償金を、一三三人の原告に支払うよう命じた。
現在、二〇件以上の同様の薬事訴訟が進行中であるが、これはそのさきがけだった。
この裁判で、原告団は、製薬会社が「夏下痢」に奇跡的な効き目があるとして売り出していた薬がスモンの原因であるということを立証した。
「夏下痢」とは何とも非科学的な呼び名であるが、熱帯地方を旅行する人々がしばしばかかる軽い消化器の異常のことである。
アメリカではこれを「GI病」とか「モンテズマの復讐」、イギリスでは「スペイン腹」と呼んでいる。
大抵は、何も手当をしなくても四八時間以内にはすっかり治ってしまう程度の病気である。
もっとも、治るのは、この「奇跡の薬」オキシキノールを飲まなければ、の話である。
オキシキノールを開発したのはチバ・ガイギーで、メクザフォルム、エンテロビオフォルム、インテロストパン、ステロサンなどさまざまな商標がつけられて世界中に出回っていた。
旅行者は消化不良の最初の徴候があった時ただちにこれらを服用するよう、あるいは予防的に用いるよう指示されていた。
「予防的」というのは異常の徴候が出る「前」に飲めという意味である。
飲めば、薬が異常を作り出してくれるとでもいうのだろうか。
日本で、少なくとも一〇〇〇人が死亡し、三万人が失明や下肢麻痺の犠牲となるまで、オランダ、デンマーク、ドイツ、フランス、イギリス、ベルギー、イタリア、スウェーデンなどでも同様の死亡、失明、麻痺の例が出ていたにもかかわらず、その原因がオキシキノールであるということは分からなかったのである。
当初、チバ・ガイギーは、日本人だけがこの薬に非常な被害を受けたのであって、それは製薬会社の誇大宣伝を過信した日本の国民性の問題であるとして、自らの過失を認めようとしなかった。
ところがヨーロッパ各地での被害状況が明らかになってくるにつれ、その言い逃れは通らなくなってしまった。
東京での第一回スモン裁判に証人として召喚された、スウェーデン、イエテボリ大学の小児神経学教授であるオーレ・ハンソン博士は、この裁判で明るみに出された問題点を、七九年、『多国籍企業とスモン薬害』という本にまとめている。
この本の中でハンソン博士は、大製薬会社というものは利潤のためとあらば屍…もちろん人間の屍であるーを踏みつけて前進することにまったく躊躇せず、自社の基本理念が金儲けであるという事実を隠すためならば、いかなる嘘でもつき通すものだ、と確信をもって書いている。
日本国内だけでも、オキシキノールは実に一六八種類もの異なった商品名で販売されていた。
ハンソン博士のリポートにはショッキングな記述が多いが、例えば、「九三九年六月十九日にまでさかのぼるチバ・ガイギあ実験記録の公開もそのひとつである。
それによれば・相当数の実験動物にオキシキイルを飲ませたところただちに激しい痙攣をおこし呼吸困難に陥って・そのほとんどはひどく苦しんで死亡したという。
このような結果が出ていたにもかかわらず・それは秘密に略悪誘纏きわまりない薬は市場に出されたのだった。
添付された注意書には「ペットには飲ませないように」との警告が付け加えられたにすぎなかった。
これは何を意味するのだろうか。
人間への影響を予測するのに動物実験が役に立つなどとは・研究者自身がまったく信じていないということの裏づけに他ならない。
一九八〇年四月二十八日、ジュネーブのペンタホテルで日本の関係者主催のスモン記者会見が・三七カ国の報道陣を集めて行なわれた。
出席したのは、日本、マレーシア、オーストラリア、オランダ、イギリス、スイス、スリランカ、アメリカ、フランス、スウェーデン・ノルウェー・イタリアからの弁護士や医療関係者だった。
この会見で明らかにされたのは、チバ・ガイギーがオキシキノールの動物実験における悲惨な結果を無視していたこと――これは明らかに彼らが動物実験が無意味なものであることを承知していたからである――そしていずれにせよ使うのは人間だからと、市場に出してしまったことである。
この会見記録は日本で出版された。
以下は日本の弁護士による前書きからの抜粋である
スモンの被害者たちが、国とチバ・ガイギー(日本)、タケダ薬品工業、田辺製薬を相手どって、裁判をおこしてから九年になる。
一九七一年五月二十八日の訴訟開始以来一九八二年までの原告は五五〇〇人に上っている。
一九七八年八月三日、東京地方裁判所はスモン訴訟に裁決を下した。
その際、裁判所は次のような言及をした。
「チバ・ガイギー本社では、エンテロビオフォルム/メクザフォルムを投与されたイヌがしばしば癲癇ようの発作をおこして死亡したとの報告を検討した結果、獣医たちにはこれらの薬を家畜の治療用に使わないよう警告を送っていた。
しかしながら、これらの薬が人間用として製造されていたにもかかわらず、人間に用いた場合の危険性を警告するという措置をいっさい講じなかった。
のみならず、すでに述べたように、日本では、エンテロビオフォルムやメクザフォルムの安全性を強調し続けた――」。
この会見に出席していたハイディ・アルデルセンというスウェーデン女性は、かつては多発性硬化症と診断されていたが、現在ではクリオキノールが原因のスモン患者であることが明らかになっている。
ヨーロッパでは、彼女のようなスモン患者がまだまだ多数いるものと想像される。
チバ・ガイギーをはじめとする多国籍製薬企業は、先進諸国ではすでに禁止されている薬を、いまだに第三世界で販売し続けている。
これは明らかに犯罪行為である(傍点著者)(「スモン、ジュネーブ記者会見記録」一九八〇年、スモン、ジュネーブ記者会見組織委員会、山一ビル、東京)。
↑
●DES
スチルベストロール(一般にDESと略称で呼ばれる)については拙著『罪なきものの虐殺』に詳しい(日本語版一三二〇~三三二頁〉。
DESは一九三九年に開発された合成エストロゲン(女性ホルモン)の一種であるが、動物実験では何年にもわたって全く有害性へきれきは認められなかった。
ところが青天の震麗のごとく、妊娠中にこの「奇跡の薬」を処方された母親から生まれた女の子に癌が発生するという恐るべき事実が判明した。
DESが胎盤を通し胎児に癌を発生させるという。
しかしそもそも、このような薬がなぜ妊娠中の女性に投与されていたのだろう。
妊娠中に薬は、それがどのようなものであっても危険なことは、もはや常識なのではないのだろうか。
しかし少なくとも、動物実験の結果は人間にも当てはまるという誤った信念にこり固まった「研究者たち」の常識ではなかったようである。
実際、医師たちがDESを処方した理由は、患者たちが妊娠中だったからに他ならない。
DESの歌い文句は、安全な妊娠の継続だったのである。
DESは、薬が人間にまったく新しいタイプの癌を発生させる元凶であると医学界自身が認める最初の薬となった。
ところが、そこでとられた措置は、何と、動物実験の一からのやり直しというものだった。
そして再び収穫はゼロ。
実験動物に癌は発生しなかったのである。
一九七三年、WHOからDESに関し緊急警告書が出されたが、それに、メリーランド州ベセスダの国立癌研究所(NCI)のロバート・ミラー博士が次のように書いている。
実験動物による研究――実験モデル(すなわち実験動物――著者)で得られた腫瘍のタイプと小児癌のタイプとには相関関係はなかった。
ここで、動物実験こそが間違いのもとなのであって、以後いっさい廃止すべきである、という結論を下すほどの叡知がミラー博士にはなかったのだろうか、あるいはその事実を公然と認めるだけの勇気がなかっただけなのか、おそらくは後者だろう。
彼も、そして何千人もの彼のべセスダの同僚たちも、動物実験によって日々の糧を得ているのだから。
彼らはそれ以外の、研究方法も、そしておそらくは糊口のしのぎ方も知らないのだろう。
とにもかくにも、ミラー博士がこの警告書の中で要請したのは、動物実験の一層の強化だった。
報告例では潜伏期間が一四年から二二年にも及んでいたにもかかわらず、である。
一九七六年九月にアメリカ・バンタム出版社に送った『罪なきものの虐殺』の最終稿では、その時点までに少なくとも三四例のDES起因の癌が報告されているとしている。
この癌はこれまでにはまったく知られていなかった新しいタイプの癌である。
七三年WHOから出されたミラー博士の歴史的ともいえる警告書『経胎盤性発癌』から引いてみよう。
半年に満たない前、母親が妊娠中に服用した薬品が原因で、子供に癌が発生することがあるという劇的な公表がなされた。
それまでこのような現象は観察されたことがなかった。
高齢者の疾患である特定種類の膣癌(クリア細胞腺癌)が、ボストン地域の八人の若い女性について報告された……。
DESによる発癌例が発見されて間もなく、私はこの症例をイタリアの雑誌『アニマライ・エ・ナチュラ』(動物と自然)の七三年十月号に報告した。
そしてその潜伏期間の長さからみて、報告された数例は、以後続発する症例のほんの始まりだろうと予言した。
これは残念ながら容易な予言だったのである。
さらにそれに続いてイタリアで、私自身が主宰するCIVIS(動物実験国際情報センター)というささやかな情報センターからも一文を発表した。
その意図するところは、妊娠中の女性にエストロゲンを使用することの危険を医学界に警告するというものだった。
この文のコピーをイタリア中のすべての新聞・雑誌に送ったがまったく無視された。
たったひとつ受け取ってくれたのが『パノラマ』という週刊誌だった。
それでさえも、私の記事のあとには、前世紀の医学知識しかもたないような医学記者の記事ばかりが続いていた。
そんなこんなで、イタリアの「公的」医学界が現実に目覚めるまで、まったく無駄な二年近くの時間が流れ、その間医師たちは何も知らない患者に発癌性エストロゲンを処方し続けていたのである。
その上、今なお目覚めていない医師も大勢いるのである。
その後、明るみに出た事実の重大さに鑑みても、このケースを犯罪的怠慢と呼ぶことは、いささかも誇張ではないだろう。
アメリカ国内でDES関連のニュースが一般の目にはじめて触れたのは七八年四月四日のことだった。
ニューヨーク発UPIとして『ニューヨーク・タイムズ』に「癌患者、DESメーカーと和解」という小さな目立たない記事が載った。
流産防止薬として使われるホルモン剤(一般にDESとして知られる)を製造したニュージャージー州の製薬会社が、今日、損害賠償金の支払いに合意した。
支払いを受ける女性は、その母親がDESを服用したために癌にかかったものである。
この製薬会社はシーダー・ノールズのカーンリック研究所で、デラウェア州ウィルミントン在住のキャサリン・コンウェイ・カーショウさんとの示談が成立した。
支払いの金額については明らかにされていない。
このケースは、近々、民事大陪審による審議が予定されていた。
今回の合意には、両者が賠償の金額その他の合意内容を明らかにしないとの条項が含まれている。
これは、我が国でDESメーカーを相手どっておこされている訴訟のうち、決着のついた最初のケースである。
カーショウさんとその母親の訴状によれば、二五年前、母親が原因不明の流産を数回繰り返した後に服用したDESが原因で、娘のカーショウさんが癌にかかったという。
母親が妊娠中にDESを服用すると、少数ながらその娘に膣癌が発生するということが知られている。
このUPI電の最後のセンテンスには、この件をあえて過小評価しようとの意図がみられる。
ところがその後、公表されるDES癌の数は激増したのである。
そして犠牲者やその遺族は団結してメーカー各社を告訴した。
『マザー・ジョーンズ』八月号に、ニューヨーク市に住むマーゴット・グレイマーという女性の投書が載った。
この女性は自ら、「DESの被害者で、ニューヨークの『DESアクション』という団体の有力メンバー」と名のっている。
投書の内容は次のようなものである。
――DESによる癌患者は報道されている数の二倍、おそらく四〇〇人近くいるものと思われます。
死者は、分かっているだけで一〇人をはるかに越えています。
さらにDES被害者の九〇パーセントは、膣腺疾患あるいはその他の生殖器官異常の「良性異常」状態にあります。
およそ六〇〇万人の母親が妊娠中にDESを投与されたと言われており、従ってその半分、三〇〇万人が女の子として生まれ、DES被害者予備軍だと考えられます。
最年長でも現在まだ三〇歳台ですので、これらの女性が現在は「良性異常」であっても、今後どうなるかの予測はつきにくいのです……。
この間にもDESによる癌患者の数は増え続け、DESアクションなどの活動の影響もあり、体制側報道機関も、この件を軽く見てばかりもいられなくなった。
七九年七月十七日付の『ニューヨーク・タイムズ』に「DES訴訟で原告勝訴」という見出しの記事が載った。
昨日、ブロンクスの州最高裁判所で画期的ともいうべき評決が下された。
陪審は、母親が流産防止のために服用したDESによって癌にかかった女性に対し五〇万ドルの損害賠償を支払うよう製薬会社に命じた。
この訴訟の原告はソーシャル・ワーカーとして働くジョイス・ビクラーさん(二五歳)、有罪となった製薬会社はエリ・リリー社である。
さらに同年八月二十六日付『ニューヨーク・タイムズ』に「DESは癌の原因、証言の女性、八〇万ドルを獲得」という記事が載った。
この女性はアン・ニーダムさん(二六歳)、敗訴のメーカーは、ニュージャージー州ケニルウォースのホワイト・ラボラトリーズだったが、この会社は裁判中にシェリング・プラウ社に吸収されている。
チャーフーズ弁護士(原告側弁護人-著者)が法廷で述べたところによれば、DESを使った母親から生まれた女性のうち、約四〇〇人が膣癌にかかり、その他に少なくとも一〇〇〇人が前癌状態にあるという。
羊の群れのような国民が、医薬業界の支配におとなしく身を委ねている国ではどこでも、癌は増え続けている。
それにしても、なぜ、薬品メーカーが、民事ではなく、刑事裁判の法廷に立たされないのかという疑問は残る。
大量殺人の罪で、刑法で裁かれるのが当然なのではないだろうか。
八〇年三月二十四日号『タイム』には、次のようなDES関連の記事が出た。
DES被害者の女性にとってはまたもや、有難くないニュースである。
彼女たちが自分の子供を生む際には、一般の女性よりも流産の危険性がずっと高いということが分かってきたのである。
流産だけではなく、死産、早産、子宮外妊娠などの率も高い。
『ニューイングランド医学ジャーナル』その他の雑誌でも、DES関連のニュースが次々と流されているが、残念ながらすべてよくない話ばかりである。
DESのダメージは第三世代にまで広がり、さらに、男の子供の生殖器への影響もあり得るのである。
付け加えておくと、DESはいまだに市場に出回っている。
皮肉にも、本来の目的とはまったく逆の目的、避妊用アフターピルとして。
↑
増加する奇形児へつづく
ーーーーーーーーーーーー引用終わりーーーーーーーーーー
あらら、外国の話だとおもっていたら・・・
日本の話も入っていましたね。
魔坂の真逆でした・・・・
ほんと読むのもいやになってしまう
なら読むなよ!
知りたくない人には毒だね、この本。